不動産担保について

先日、ある友人と会話をしている時に「銀行は融資の時に担保を取るけど、倒産とかしたときには、ちゃんと回収出来ているのかな?」という話がでました。

銀行が取引先に対して融資をする際に徴求する担保の形式には、船舶や自動車などの動産担保、土地や建物などの不動産担保、工場財団など各種財団の担保など様々な種類があります。これらはいわゆる物的担保といわれるものですが、保証人を徴求するケースもあり、これは人的担保と言われています。

また、担保権の種類も、抵当権や質権、譲渡担保権などいろいろありますが、物的担保のうち日常の実務においてもっとも多く利用されるのは、不動産を担保とする抵当権や根抵当権です。

なぜ銀行は不動産担保を中心に徴求するのかと言いますと、やはり「不動産」ですので、「動産」のようにどこかに持っていってしまわれるということがありませんし、その不動産を債務者でる融資先企業がそのまま使うことが出来ますから、企業経営上も支障が少ないことが挙げられると思います。

また不動産には、しっかりとしたマーケットがありますので、抵当権等を行使する際の処分性が高いことも一因であると言えます。

一般的に銀行では、各銀行が評価した時価の6割〜7割程度で担保価値を評価しています。

人によっては「どうして時価でそのまま見てくれないのか…」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、不動産の価値は変動しますし、実際に処分(競売など)する際には多くの時間と費用がかかりますので、これらのコストを勘案すると致し方のないことのように思えます。

ただし、融資先企業の経営内容が良ければ、時価ベースで担保を評価するケースも相応にあるようですから、経営者のみなさんにとっては、まずは財務内容の改善を第一義に据えて、時価で評価してもらえるように銀行と交渉してみてはいかがでしょうか?

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