暗号資産(仮想通貨)について思うこと

ビットコインなどの暗号資産を実際に所有すると、その値動きの大きさは他の資産にはなく、少額しか持っていなくても、やはりドキドキするものです。 私が勉強のためにと思ってビットコインを少しだけ購入したときの価格は、1ビットコインが日本円で10万円程度でしたので、ピークよりは値下がりしたとしても300万円から400万円程度となっている今の水準は、本当に驚きでしかありません。 残念ながら私の場合、上昇基調にあるときに大半を手放してしまったものですから、そのまま持っていたなら今頃は!などと思ったりもするのですが、投資というのはそんなものかも知れません。 日本経済新聞が3月に配信したメール記事のなかに「国際舞台に躍り出た仮想通貨」というものがあり、仮想通貨に吹く3つの追い風という内容で現在の仮想通貨の状況を説明していました。 少しその記事についてお話ししますと、3つの追い風のうちの1つ目が「ウクライナ支援のため、世界中から仮想通貨がネット経由で寄付されている。」と言うもの。ロシアの軍事侵攻開始からわずか3週間で1億ドル以上が集まったそうです。 2つ目が「国家権力が暗号資産の流通を曲がりなりにも管理・規制できることがわかってきたこと。」ロシアの新興財閥が仮想通貨を使って制裁から逃れるのを排除するように欧米諸国が結束する一方で、ロシア市民には仮想通貨へのアクセスを許容し、ロシアの国力を間接的に削ぐ役割を果たしているというものです。 3つ目が「アメリカのバイデン大統領が仮想通貨にかんする大統領令に署名をした。」というもので、民主国家であるアメリカが暗号資産に積極的に関与していく兆しとなる可能性を示唆するものです。 世界中の動きが混沌として先の見通しも立たないなかで、確実に変革の動きは起きているのだと感じます。暗号資産への目線がリスク一辺倒から未来志向へ変わってきた潮目を、しっかりと捉えたうえでの行動が求められる時代がそこまで来ているのだと思います。 ※何かご不明な点がございましたら、是非弊社までご相談ください。 https://www.ma-advisory.co.jp/contact/

設備投資のジレンマ

企業にとって(特に製造業を営んでいる企業にとって)、設備投資が必要不可欠であるのは自明の理ですが、なぜ今中小企業を中心に、設備投資に踏み切れない企業が多いのかについて考えてみたいと思います。 まずは設備投資をする資金がないというもの。コロナ融資などで相応の資金はあるものの、手許資金を投資に回すことはそれなりに覚悟が必要ですし、運転資金不足も懸念されます。設備投資に対応する資金を銀行に頼んで融資してもらったとしても、金利負担もあり、投資に見合った収益が得られるのか不安だと言ったことが原因で踏み切れないというものです。 次に、この設備投資が本当に有効なのか分からないというもの。経済が右肩上がりで、将来的なビジネスモデルも十分に見通せる場合には良いのですが、現在のような先行き不透明感が漂う状況においては判断が難しい。しかも、投資した資金を長期間で回収しなければならない案件については、より一層慎重にならざるを得ないというものです。 そしてもうひとつ。これが非常に盲点だったのですが、とある製造業の社長とお話しさせていただくなかで出てきた事柄です。その社長は上述の2点についてもお話しされていたのですが、一番の問題は、過去から積み上げてきた設備を維持・改修するための費用が大きな負担となり、新たな大型設備投資には踏み込めないと言ったものでした。 その企業は全盛期にかなりの金額の設備投資をして、大規模な工場設備を構築しました。時間の経過とともにラインのさまざまな部分で機械の入れ替えや修繕を行う必要が生じており、「時代に合わせた形で、全ての設備を入れ替えてしまいたいとの欲求もあるが、莫大な費用がかかることを鑑みると到底踏み切れるものではない。」と話されていました。 過去の巨額な設備投資が、現在の投資意欲に縛りを与えてしまっている。まさに設備投資のジレンマを感じた瞬間でした。 ※何かご不明な点がございましたら、是非弊社までご相談ください。 https://www.ma-advisory.co.jp/contact/

リースの活用について考える③

続いて4つ目ですが、「中小企業においては賃貸借取引が可能」という点です。簡単に言いますと、オフバランス化出来る、貸借対照表にのせる必要がないということです。 設備投資をするにあたって資金を銀行からの借り入れで調達した場合には、当然ながら貸借対照表の負債の部に長期借入金として計上されます。以前お話ししましたように、銀行目線では借入金がどの程度の水準にあるのかを非常に気にしますから、どんどん借り入れが嵩んでしまいますと、例えば急に運転資金が必要になった場合にも調達が困難となるわけで、経営にも大きな影響を及ぼしかねません。 他にも、なかなか提供出来るような担保がない、保証協会の保証枠も将来のために確保しておきたいというケースが考えられるなかで、中小企業にはある種特別に認められているオフバランス化の効果は是非活用すべきではないかと考えます。 これまでいくつかリースを活用することによるメリットを話してきましたが、もちろんメリットだけではありません。一回あたりのリース料は少なくても、リース期間満了までの総合計では購入した方が得だという場合もありますし、補助金を活用したくてもリースでは適用にならないもののあります。 また、中途解約が出来ないことや、原則として使用する限りはリース満了後も再リース料を支払い続けなければならないなどの制約もデメリットのひとつだと思います。 ここでは、全ての設備投資をリースにした方が良いですよとお話ししている訳ではなく、メリットとデメリットを勘案しながら、この資産はリースの方が向いているのかそれとも購入なのかを検討しながら、自社の経営により有効な判断をしていただけたらと考えています。 ※何かご不明な点がございましたら、是非弊社までご相談ください。 https://www.ma-advisory.co.jp/contact/

リースの活用について考える②

それでは、リース(特に所有権移転外ファイナンスリース)を活用するメリットについてお話ししていきたいと思います。 まず1つ目は、「設備投資をする際に多額の資金が不要である。」ということです。例えば工作機械を導入しようとするならば、自己資金で対応出来ればよいのですが、手許資金で賄うのはなかなか大変でしょうから、銀行に借り入れの申し込みをしなければなりません。 一方リースであれば、工作機械を導入するにあたっての多額の資金は不要ですし、必要なのは毎月のリース料だけです。たとえ自己資金で対応出来たとしても、その資金は工作機械に振り替わり固定化してしまう訳ですから、その後のさまざまな状況に柔軟に対応し有効に活用するためにも、資金はできるだけ手許に置いておいた方がよいという判断になろうかと思います。 2つ目に「コストの把握が容易」という点です。リース料は毎月固定ですから、年間合計でいくらの費用が発生するかを簡単にイメージすることが出来ます。自社の資産として所有した場合には、減価償却費を定率法で計算しますと、購入当初は金額が大きく、年数の経過とともに低減していくことになりますので一定ではありませんし、固定資産税も勘案しなければなりません。資産の数がさほど多くない場合には問題ないのでしょうが、細かなものまで多くある場合には、コストの把握は複雑なものとなってきます。 それに関連して3つ目ですが、「事務負担が少なくなる」という点です。 自社で資産を所有した場合には、資金調達から記帳、減価償却に関する事務、税金の支払い、損害保険の付保、処分する際の事務などがのしかかってきます。しかし、リースの場合は全てリース会社が行いますので、自社はリース料を経費計上するのみとなり、大きな事務負担の軽減に結びつくものと思います。(③に続きます) ※何かご不明な点がございましたら、是非弊社までご相談ください。 https://www.ma-advisory.co.jp/contact/

リースの活用について考える①

中小企業の経営者と話をしていると、私個人の実感として、リースを利用している企業は少ないように思っています。 公益社団法人リース事業協会の「リース需要動向調査報告書」(2021年1月)を見ると、リースの利用率は約9割となっていて、大半の企業がリースを利用していることになっているのですが、2020年度のリース比率(民間設備投資に占めるリース設備投資の割合)は5.06%に過ぎないことから、あまり積極的な利用になっていないことが、このような印象となった要因なのではないかと感じています。 また、あまり積極的に利用をしない理由として聞かれるのが「リースを多く使っている会社は、銀行からお金を借りられない会社だ。」という偏見にも似たような観念に囚われている方(特に年齢の高い方)がいらっしゃって、リースのことをしっかりと理解していないまま毛嫌いしていることもあるようです。 他には、「一度リースを組むと、使う限りずっとリース料を払い続けなければならない。」ということで、長期的に使用する可能性のあるものであれば、リースを組むよりも購入して自己保有した方がメリットが大きいという理解も、リース利用への抵抗感としてあると思われます。 一般的によく利用される「所有権移転外ファイナンスリース取引」については、中途解約が出来ないであるとか、フルペイアウト(リース料総額が物件の購入価額の大半(90%以上)を上回ることなど)の要件を満たさなければならないなど、注意すべき点はあるものの、特に中小企業にとってはメリットも少なくないと思いますので、このあと順にお話ししていきたいと考えています。 ※何かご不明な点がございましたら、是非弊社までご相談ください。 https://www.ma-advisory.co.jp/contact/