TPOはどこまで意識すべきだろうか

今回は、経済や経営とは直接関係のない話となってしまうのですが、「TPO」について考えてみたいと思います。最近、この言葉めっきり聞かなくなったような気がします。

「TPO」というのは、Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場面)の頭文字を取った略語で、時と場所、場面に合わせて服装や言葉遣いなどを使い分けることという意味です。

もともとはファッション業界が1960年代に提案したもので、「TPOをわきまえて服装を選ぶ」というのが本来の使い方のようです。今では、服装の他にも言葉遣いやマナーなど、行動に関する事柄も含まれています。

私のような現在40代から50代の方々は、子供のころから親や親戚などに何度も口酸っぱく言われてきているので耳慣れた言葉だと思うのですが、最近ではあまり聞かなくなってしまったので、とうとう死語に近いものになってしまったのかな?などど思っていました。

そうした中のある日、通勤時間帯の電車に乗った時のことです。私の前に50代と思しきサラリーマンが座りました。服装はスーツスタイルで、一般的な通勤カバンに加えてトートバッグを携えています。その男性は席に着くやいなや、手に持ったトートバッグから1冊の本を取り出しました。その本というのが「週刊マーガレット」!男性は、特に周囲を気にする様子もなく、その少女漫画を読み始めました。

もちろん、その男性が少女漫画を読むことで周囲の乗客に迷惑を掛けたかと言えば、そんなことは全くありません。大声を出して笑ったりした訳でもありません。何を読もうが個人の自由であることは確かです。

しかし、TPOを十分にわきまえることが出来る「はずの」50代男性が、わざわざ通勤電車という公共の場で読む必要があるのかどうか。自分がどう見られるかを含め、そのシーンによって使い分ける必要があるのではないか、と考えてしまいました。

私の考え方が古いと言われればそれまでですが、社会の一員として、TPOをわきまえる文化を、せめて同世代の人々には守っていって欲しいなと、強く思った出来事でした。

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