リースの活用について考える③
続いて4つ目ですが、「中小企業においては賃貸借取引が可能」という点です。簡単に言いますと、オフバランス化出来る、貸借対照表にのせる必要がないということです。
設備投資をするにあたって資金を銀行からの借り入れで調達した場合には、当然ながら貸借対照表の負債の部に長期借入金として計上されます。以前お話ししましたように、銀行目線では借入金がどの程度の水準にあるのかを非常に気にしますから、どんどん借り入れが嵩んでしまいますと、例えば急に運転資金が必要になった場合にも調達が困難となるわけで、経営にも大きな影響を及ぼしかねません。
他にも、なかなか提供出来るような担保がない、保証協会の保証枠も将来のために確保しておきたいというケースが考えられるなかで、中小企業にはある種特別に認められているオフバランス化の効果は是非活用すべきではないかと考えます。
これまでいくつかリースを活用することによるメリットを話してきましたが、もちろんメリットだけではありません。一回あたりのリース料は少なくても、リース期間満了までの総合計では購入した方が得だという場合もありますし、補助金を活用したくてもリースでは適用にならないもののあります。
また、中途解約が出来ないことや、原則として使用する限りはリース満了後も再リース料を支払い続けなければならないなどの制約もデメリットのひとつだと思います。
ここでは、全ての設備投資をリースにした方が良いですよとお話ししている訳ではなく、メリットとデメリットを勘案しながら、この資産はリースの方が向いているのかそれとも購入なのかを検討しながら、自社の経営により有効な判断をしていただけたらと考えています。
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