「選択と集中」は、多角経営を行う企業や、多種多様な製品を取り扱っている企業が、中核となる事業を選択し、その事業に経営資源を集中投下することです。そしてその効果としては、経営効率化や業績向上を図ることができる可能性があるというものです。
この言葉を提唱したのは、オーストリアの経営学者であるピーター・ドラッカーと言われていて、それを世界に広めたのは、ドラッカーの信奉者で、1981年から2001年までゼネラル・エレクトリック社のCEOを務めたジャック・ウェルチです。
ジャック・ウェルチは、市場で1番か2番の事業に集中し、それ以外の事業は収益が上がっていても売却か撤退することを宣言。これにより事業が整理され、その後のゼネラル・エレクトリック社の急成長に大きく貢献したと言われています。
ゼネラル・エレクトリック社ほどの世界的な大企業であれば、多くの事業のなかから経営資源を集中させるべき事業を選択することは可能であったかも知れませんが、既に「選択と集中」が意図ぜずして行われてしまっている中小企業にとっては、あまり参考にならない経営戦略なのでは?などと考えてしまいます。
しかしながら、この「選択と集中」が、多角化した事業を絞り込むためといった意味ではなかった…とすれば、見方も変わってきます。
Wikipediaにおいては、『(前略)…この「選択と集中」の原文における表現は「フォーカス」であり、「事業に焦点を当てる」という意味で「事業を絞る」という意味ではなかった。』とのくだりがあり、これなら中小企業における経営戦略においても十分に参考となるように思われます。
現状打破のために、ただ闇雲に他の事業に手を出すのではなく、自社の強みや弱み、コアコンピタンスなどを十分に把握したうえで、取り組むべき事業に「フォーカス」した経営が重要なのではないでしょうか。
現在の社会環境を勘案すると、自社の「フォーカス」すべき事業を決定することは非常に悩ましい…などとお考えではありませんか?
まずは、じっくりとお話しいたしましょう。ぜひ弊社あてご一報ください!