銀行は決算書をどう見るのか①

以前、「決算書はどう見ればいいのか」というテーマで書かせていただきましたが、今回はその決算書を受け取った銀行などの金融機関はどのように見るのか、という視点で書かせていただきたいと思います。

金融機関と言っても、メガバンクから地方銀行、更には信用金庫から信用組合までさまざまですが、地方銀行や信用金庫に勤務する知人や友人から聞いた話がベースとなっていますので、違和感を感じる点もあろうかと思いますがご了承ください。

銀行が見るポイントの一つ目は「儲かっているかどうか?」です。損益計算書の一番下、税引き後の当期純利益がまずは黒字となっているかを見ます。最終利益が赤字であると非常に心配になるのですが、黒字であれば第一関門はクリアとなります。

そして、そこから上へと目線を上げていきます。今度は経常利益が黒字かどうか、営業利益が黒字かどうかを見ていきます。営業利益は本業から得られる収益を表しますから、本当に当社の事業は儲かっているのかが分かりますし、更に経常利益が黒字でれば、支払利息等の営業とは直接関係のない経費も賄えていることになりますので、融資先目線としての安心感が出てきます。

そして、さらに上に目線を上げていくと、売上総利益という項目が出てくるのですが、売上から原価を引いたもので「粗利」とも言われています。この様々な経費を落とす前の段階の粗利が赤字となってしまっているならば、既に原価割れですので、この事業をやっている意味合いについて大いに疑問を持つことになりますし、とても銀行が相手をする企業ではないということになってしまいます。

 

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