前回は決算書にはこんなものがありますというご紹介と、その中の貸借対照表についてお話しをしました。
資産よりも多く負債を抱えている企業の純資産がマイナスになった場合には、非常に危険な状態であるとご説明しましたが、この状態をいわゆる「債務超過の状態にある」と言います。債務超過の状態は企業の屋台骨がぐらぐらになった状態ですので、なぜそのようになってしまったのか早急に原因を追求し、改善に向けての手を打つ必要があります。
貸借対照表は別名バランスシートと呼ばれることは以前ご説明した通りですが、左右のバランスが悪くなったことが原因で債務超過に陥った可能性がありますので、どうしてバランスが悪くなってしまったのか、バランスを改善するにはどうしたらいいのかと言う視点に立って見てみるといいかも知れません。
その要因の一つとしては、借入金が過大であるということがあります。いわゆる経常運転資金と言って、事業を継続的に運営していくために必要な資金の借入は不可欠ですから問題ないのですが、それ以外の本来であれば必要でない借入金がないかどうか検証していくと、過大か否かが炙り出されてくると思います。
経常運転資金以外にも工場や本社の建設に対応する設備資金などは、資金の使い道がはっきりしていますので(その設備投資が本当に必要なものであったかという点を除けば)問題はないのですが、銀行からお金を借りたものの、それに対応する使い道が全くわからなかったり、経営上全く不要なものに使われている場合には改善が必要となってきます。
まずは、こうした視点から自社の借入金は本当に大丈夫なのか、検証してみてはいかがでしょうか。
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